「戦乱の大地ガレード戦記」はLARP専用の武器を使用して体に武器が接触する、
フルコンタクト型戦闘を楽しむためのLARPルールです。
単なる戦闘だけではなく、ガレード島に複数ある国々を治める王や領主の一人となって、
参加者全員でガレード島の歴史を紡いでいきます。
シナリオは全体の状況により変化していきます。
あなたの行動が歴史を動かすきっかけになるかもしれません。
LARPならではのストーリー型戦闘体験を楽しんでください。
更新情報
2019.7.24・本ページ一般公開。
2018.10.10
・全体マップを更新。北・南エリアの共和国と「4.アイオスロウエン」「18.ソルテール」の位置を入れ替え。
・攻撃可能国を変更
2018.10.4
・全体マップを更新。一部の国の配置と国境を変更しました。
2018.10.2
・プロローグの国宝部分変更
・ファイター/シューター/キャスターの戦闘方法修正
・職種にプリースト追加
プロローグ
時は太陽暦1000年、ガレード島には古くから多くの国々があった。
各国はそれぞれの領内で多少のいざこざはあったものの比較的平和に暮らしていた。
その中で最も古い「エレディール王国」は代々エルフが王となっており、
現在はエルフのアナノア=エレディール女王が国を治めていた。
エレディール王国には「失われた旧世界」で作られた、
「遠見の水晶球」と呼ばれる魔法具が保管されており、
その力を持って島内の平和を維持していると言われている。
1024年、島の北方にある「ウェルダー王国」が突如としてガレード島の複数の国々を傘下にいれ、
ウェルダー国王イヴァン・ウェルダーが皇帝を名乗り「ウェルダー帝国」を樹立。
さらに複数の国に対して戦争を行い、その領土を広げていった。
この行動に批判の声を上げたアナノア=エレディール女王は、
ウェルダー帝国に属さない国々をまとめ連合国を結成。
1030年、帝国に対して宣戦布告を行った。
そして今ここに200年に渡る戦乱の時が幕を開ける――
ガレード島地図
基本情報
◆登場する勢力
帝国
北方のウェルダー王国およびその傘下国で構成される。
連合国
南方のエレディール王国及びその同盟国で構成される。
共和国
商人ギルドが自治権を持つ中立都市の集合体。どちらか一方に味方するわけではないが、より儲かりそうな国に肩入れすることもある。
砂漠の部族
島の中央にある砂漠地帯のオアシスを拠点とする部族。外部との交流は持たずに独自の文化を持つ。
モンスター・蛮族
ゴブリンやオークの集団。各地に小さなコミュニティーを持つ。国全体に影響を及ぼすことはないが、時々村を襲う厄介者。
盗賊団
山中や海上で旅人や商人の荷物を強奪する集団。ときには王国の密使や軍が輸送途中の荷物を襲う場合がある。
ゲームの流れ
◆ゲームの目的
PC(プレイヤーキャラクター)は、連合国傘下の「王」または帝国傘下の「領主」となって、自国を豊かにしながら領土を拡大することを目的とします。
(王と領主の2つの呼び方がありますが、「王・王国」で統一します)
◆フェーズ
外交フェーズ
周辺国の情報を聞き出し、次の内政や戦略を立てるためのヒントにします。
国内フェーズ
自国内の施設や技術力を高めて、国内を豊かにしていきます。
戦略フェーズ
すべての国がどの国に対して戦闘を行うかを決定します。
戦闘フェーズ
エリアごとにランダムで決定した戦場をピックアップして実際に戦闘を行います。
その他の国の勝敗はGMが各国の国力を元に決定します。
王と兵士
戦闘対象となった王国のPCは王になります。
それ以外のプレイヤーは名も無き兵士として戦闘に参加します。
『王』は事前に決定した性格の戦闘方針に合わせて行動します。
『兵士』は自身の判断で自由に行動して構いません。
例:敵が強すぎるので王を見捨てて撤退する。王を逃がすために最前線で戦う。
◆兵士の職業別制限
兵士のHPは兵力により変動します。(※兵力についての説明は後日)
兵士は次の3つから好きな職業を選べます。1回の戦闘中に職を変えることはできません。
●ファイター
近接武器を持って戦います。片手、両手、二刀、盾持ちなど自由です。
盾を持つ場合は走ることができません。
投擲武器は持てません。
ファイターの中から1名だけプリーストになれます。
倒された兵士を一度だけ最大5人まで蘇生させることができます。
倒されて場外(射撃エリアより外側)に移動した兵士がいる近くまで行き(近接エリアは出ない)、相手を指名し蘇生呪文を唱える。
蘇生呪文
「**神よ、その血と肉と魂はあなたのものなれど、いま一度この者に試練を与え給え。リザレクション!」
【**】には自国で信仰している神の名前をいれる。同じような言葉や文章量であれば変更しても良い(神に祈りが届けばOK、ふざけた詠唱は無効)。ただし最後の「リザレクション」は必ず唱えること。
蘇生した兵士には復活の目印に白いタスキを掛ける。タスキはプリーストが予め持っておく。
●シューター
射撃武器(弾弓または弓状のナーフ銃)・投擲武器・70cm以下の近接武器が使用可能です。
射撃武器を使用する時は自陣営側の外周のみ移動可能、投擲武器は近接エリアで使用可能です。
射撃武器用の玉は15発まで、投擲武器は持てるだけ持てます。拾っての再使用はできません。
射撃エリアにいる相手への近接攻撃は出来ません。射撃武器、投擲武器、魔法での攻撃は可能です。
射撃エリアから近接戦闘エリアに入るときは弾弓を置きます。
一度近接エリアに入ると射撃エリアには戻れません。
射撃エリアにいる間は、残兵士数にカウントされません(射撃エリアに弓兵のみが残った場合全滅になる)。
弾弓は遠方から放物線を描いての攻撃による頭部へのヒットは有効です。
近い距離からの射撃や、故意に頭部を狙った攻撃は控えてください。
●キャスター
魔法を唱えることができます。
常時走れません。
近接武器を持てますが攻撃はできません。
盾は持てません
魔法は呪文を詠唱し、魔法名を唱え、魔法の玉を投げることで発動します。
魔法の玉は最大5個まで持つことができます。
詠唱中から魔法名を唱えるまでの間は移動可能。
詠唱後は魔法の玉を持った手を上に上げます。
魔法名を唱える時は停止します。
魔法のダメージは3です。
魔法を盾や剣で防ぐことはできません。
次のいずれか好きなものを使用する。意味が同様ではあれば他の言葉や言語でもいい。
「万物の根源たる魔法よ発動せよ」
「世界に満ちる魔法の力よ集約せよ」
「アクティベート マジック オブ オール ルーツ」
「コレクト マジカルパワー フル オブ ザ ワールド」
「オムニア フォン マギア ストレナス」
呪文を詠唱したあとの魔法名は好きなものを唱えることができます。ただし中世ファンタジーの世界観は大事にしてください。
OK例「ファイアーボール」「マジックアロー」「ライトニングボルト」「アイススピア」「火炎弾」など
NG例「かめはめ波」「ベギラマ」「ふわふわスイートマシュマロショット」など
複数人で順番に呪文を詠唱することで集団呪文を唱えることができる。
一人増えるごとに、一人が投げれる魔法の玉を人数分にすることができる。
例:2人=1人2個、3人=1人3個
魔法名は事前に相談して揃えておくといいでしょう。
◆職業別まとめ
職種 | 近接武器 | 盾 | 弾弓・弓ナーフ | 投擲武器 | 魔法 | 走る |
---|---|---|---|---|---|---|
ファイター | ○ | ○ | × | × | × | ○(盾持ちは×) |
シューター | ○(70cm以下) | × | ○ | ○ | × | ○ |
キャスター | ○(攻撃不可) | × | × | × | ○ | × |
※プリーストはファイターと同じ条件です
◆兵士の心得
兵士は自分が勝つことだけを目的とせずに、王の命令に合わせて動くようにしましょう。
勝負の勝敗よりもそれぞれの役割を楽しんでください。ときには王を守るため、また他の兵士を逃がすため、カッコよく倒されてみましょう。
本ゲームは戦闘を主目的としていますが、武術やスポーツではありません。参加者全員で戦場の物語を作ることを目指してください。
◆戦地での王の能力
王はすべての職業を同時に持ちます。魔法を唱えつつ武器で攻撃することが可能です。
ただし弾弓については射撃エリアからしか攻撃することは出来ません。
近接エリアに味方がいなくなった場合は、武器を持ち替えて近接エリアに移動するか、撤退してください。
戦闘ルール
全てのゲームは制限時間5分。
◆基本戦闘エリア
・近接攻撃エリアでは近接武器、投擲武器、魔法が使用可能
・射撃エリアでは射撃武器(弾弓・弓型ナーフ)が使用可能
◆国境戦、領地内戦
国境戦
領地内戦
国境戦の場合は障害物なし、領地内線の場合は展示板を置く。
一方を全滅、または全員を撤退させたほうが勝利。
時間切れの場合は、守備側が勝利。
◆攻城戦
守備側が城壁エリア内の指定場所に3個のカウンター(数取器)(★)を置く。
攻撃側はすべてのカウンターを10カウントすれば勝利、守備側は攻撃側を全滅または撤退させると勝利。
時間切れの場合は、守備側が勝利。
カウント時は武器を置く。攻撃・防御・移動は不可。カウントが終了したら「突破!」という。
両陣営とも兵士は一人一回まで復活可能。倒されてから30秒後に復活できる。復活場所は各陣営の撤退ライン後方。
攻城兵器を使用すると1箇所の城壁を1カウントで破ることができる。
長い棒状のものを二人で持ち、自陣営の撤退ライン上の好きな場所からスタートし歩いて移動する。攻撃・防御は不可。持ち手が倒された場合は別の者が持ち手になることが可能。
1本あたり1箇所にしか使用できない。
◆護衛戦
宝箱(または類したもの)を奪い合う。
帝国または連合国のどちらかが、重要な品物や人物を運んでいる設定。
誰か一人が荷物を持ち、自国と反対の壁まで移動できたほうが勝利。
荷物を運ぶ者は走れない、攻撃できない。
荷物を振り回したり投げたりするのは禁止。
持っている荷物に攻撃がヒットした場合は、持っている兵士がダメージを受ける。
◆モンスター戦
村にモンスターや蛮族が襲ってきたという設定。モンスターは防御柵を攻め村に侵入すること、村人は助けを呼ぶための伝令を出すことを目的とする。
村側には食料庫としてパーテションとカウンター(数取器)(★)を置く。
モンスター側には助けを呼ぶための突破ラインとしてフラッグ(★)を置く。
モンスター側のみ復活可能。倒されてから30秒後に復活できる。復活場所は隅角(図参照)。
カウント時は武器を置く。攻撃・防御・移動は不可。
◆戦闘時の共通ルール
撤退
自軍の撤退ラインを超えると撤退完了。危険回避のため後退するなど、意図しないライン超えは無効。
自国側の撤退ラインと撤退となる。以後その回のゲームには参加できない。
王が撤退した場合は兵士が残っていても戦闘終了。
隊列
戦闘時は隊列を組んで戦ってみましょう。
基本となる隊列
戦闘前口上
戦闘前には兵士の士気を向上させるために口上を述べてみましょう。
キャラクターシートで選択した、王の行動方針に合わせると良いでしょう。
話すのが苦手な人は次の例を使用してみましょう
「全軍突撃!」
「みんな命を大事にしろ!引くときは引くんだ」
「帝国(または連合国)のために命を捧げるものはついてこい!」
「正義は我らにある!敵を討ち滅ぼせ!」
「みんなで私を守れ!傷一つつけることは許さぬぞ」